happy new year! 2020

あけましておめでとうございます。
2019年は二人展にはじまり、『ぎんちゃんとわたし』書籍化、たくさんのすばらしく楽しいお仕事にも恵まれ、7年ぶりの個展で1年をしめくくるという盛りだくさんの年でした。
会場にいらしてくださった方々、SNSなどを見守っててくださった方々、本を手にとってくださった方々、みみずくさん、家族、恋人、そして大好きなぎんちゃん。
たくさんのかたがたにお世話になり、たくさんのものをいただきました。
いつもほんとうにありがとうございます。
絵をかいているときはひとりで自分のなかに降りていくような作業で、自分ひとりの神さまと地図をかくような感じなので外に出すときはとてもこわいのですが、外に出るとそこからいろんなところに飛び回りつながっているというのがわかったりして、自分の外側から美しい波紋が届いて、
ことあるごとに絵をかいていてよかったなあとおもいます。

2020年は自分の外とつくるお仕事をもりもりしていきたいなあとおもっています。
みなさまにとって、素晴らしい一年でありますように!
今年ものんびりがんばります、どうぞよろしくお願いいたします。

大山美鈴

アルファベットシリーズについて

展示「Topos」には最近ずっと取り組んでいるアルファベットのシリーズをメインに、過去作品やお仕事でかいたものなどを持っていきました。
アルファベットのシリーズというのはまず辞書をひいて、単語を選び(ほんとは完全に無作為にできたらいいけどわたしの技量不足)それがだいたい16ページとかそのくらい。そこからさらに画面をまとめつつ単語を減らして、全体のラフから一枚ずつのラフに分解して(これはDのメモ)

何枚か紙を重ねている作品の場合は、一枚目から奥にむかうかんじです。

絵はかきはじめてから出来上がるまで時間がかかるのでその時間のズレと、絵の中の時間と、コンセプトの時間のすべてのズレがどんどん差を広げたり詰めたりしておもしろいのと、
あとアルファベットを選んでいるのは単純にあいうえおより数が少ないという理由もあるのですが、馴染みがあるものの第一母語で使うひととは繋がるイメージにやはりズレがある(というより大きい、日本語もズレはかなりあるとおもう)というところがおもしろいとおもって、
そういう浮きのあるシリーズです。
層については一枚の紙にかくときも、「見た目はつながっているのに行けないところ」や、
「見た目はずれているはずなのにいけるところ」という、わたしが日常で意識する境界とは別の境界についてよく考えていて、それを図式化(?なんていうのだろう、実践?)したときに何枚重ねかになったり、
アクリル板を浮かせるような形になったりして、まだ模索中です。

Dの絵と、Toposの展示風景を少しだけ。
また写真整理できたら載せます。

ご来場いただいたたくさんの方々、どうもありがとうございました。
とてもうれしかった。

Topos2019/12/13-12/22

7年ぶりに展示をします。

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大山美鈴 “Topos”

記憶が場所に置かれている。

ある場所はインデックスとして機能する。

描かれた街や眠りの中で訪れた家にもすべての時間軸の記憶があり、

そこから次々と別の場所に行くことができる。

そこはどこでもなく、言葉の隙間に現れ、遠くて近く、静かでうるさくて、

そしてそこはどこでもあるところだ。

2019.12.13 (金) – 12.22(日)  
12:00 – 19:00 ※月火休、最終日17:00まで
場所 : ondo STAY&EXHIBITION (東京、清澄白河)

– – –

Toposはギリシャ語で「場所」のこと、
わたしは絵のなかでぐるぐるさまよったり、あるいはどこかに続いているところ、
近くて遠いところ、過去と未来、こちらとあちら、静かでうるさい、
対極に置かれるものをつないで平らにしたどこかをずっと意識して描いてきているのですが、
トポスということばが、詩学においては<特定の連想や情念を喚起する機能をもつテーマや概念、定型的表現>のことを指す用語であることを知って、
この、ある地点に記憶があってとんでゆくとともに重なるようにそこにいる、というイメージが
絵に似ているなとおもってこのToposというタイトルをつけました。
展示タイトルをつけたあとにかきあがった絵も、ちょうどこのトポスという言葉にぴったりだったので
この絵もタイトルは「Topos」です。
どこへでも行けるしどこにも行けず、遠くて近くて、中に入ると外に出るという、
自分の絵たちすべての見取り図みたいな絵、今は自分でいちばん好きな絵です。

Topos

『Catnappers猫文学漫画集』クロスレビュー

10月28日発売のHanako12月号〈同じ釜の本を食らう〉のコーナーで、
長崎訓子さん『Catnappers 猫文学漫画集』の書評を書きました。
『猫と偶然』(作品社)作者で精神科医の春日武彦さんとのクロスレビューです。
『Catnappers』は古今東西の、ねこの登場する小説を漫画化した、かたいのに柔らかい雰囲気の本で、
白やぶちやしましま、たくさんのねこが本の中を、ねこの動きで、所狭しと動きまわります。
別役実さんの「なにもないねこ」が、なにもないのにねこの存在感が漂ってきてとても好きだった。
Hanakoのこの号も、特別企画でも本がたくさん紹介されてて楽しいのでぜひご覧ください。

Catnappers猫文学漫画集(ナナロク社)
Hanako No. 1178 試し読みと目次

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