ぎんちゃん(ねこ)は、ちょっと目がさめて私がいないと、
お気に入りのマウスのぬいぐるみをどこからか見つけてきて、くわえて、
くわえたまんまで鳴きながら探しにきます。
くわえてるからちょっと声がこもっていて、
「ぎんちゃん!」
呼ぶとそれをポトっと落として、たたたっとだんだん速く駆け寄ってきて、
足元をすりーすりーと8の字を書いて頭をくっつけてくる。
そりゃもう、あーかわいい。
こういうらくがきがそこら中にいっぱいばさばさ。
次の誕生日がきたらぎんちゃんは人間年齢で私より年上になるみたいで、
なんだかその時間の流れの違いは時々数字になって出てきたりして、
考えこむとどうしようもなくて息苦しい、
悲しいというか愛おしいというか「カナシ」というかんじがよく分かるような気がする。
今朝ハハがそのぎんちゃんを抱っこして、言いました。
「ねこって背骨ないんでしょ?」
本当にたまにだけれど突拍子もないこと言うからおもしろいなあ。
まばたきしないんだねとか、時々私と呼び間違えたりとか。
先日は父が、本棚にのぼっていばっている彼をみて
「ふくろうみたい」
と言ったその同じ日の夜に、彼女はそこにいなかったのに言いました。
「ぎんちゃんてふくろうちゃんみたいね」
おお夫婦ってこういうものなのかーと、ちょっと感動した。
あざらしじゃなくてふくろうだったわ。