CollaborATelier」カテゴリーアーカイブ

CollaborATelier #6

STUDIO VOICEの連載「CAT」、とうとう最終回になりました。

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CollaborATelier #6
大山美鈴の「コラボ・アトリエ」最終回「紙芝居」

最終回は小説家の海猫沢めろんさんと、紙芝居をつくりました。
小説家、なのかな?小説も書くってかんじの文筆家。
写真、刺繍、クッキー、アニメーション、洋服、ときて最後なにかなーやっぱり文章かな…
とだいぶ悩んでたのですが、めろんさん、お話してみたらすごくすごくおもしろい方で
とんとんと、打ち合わせがすすみました。

私はもともと最初にお話を考えて再構築していって文章にしてから絵に置き換える、という形でかいていて
文章と合わせるの、好き嫌いがあったりするから難しいなあと思ってたのですが
いやー紙芝居づくり、ほんとにおもしろかった!
というかめろんさんおもしろかった〜

打ち合わせでお話した、私の個人的なことなんかを踏まえて最初の原稿がやってきて、
うーむこれ書けないむり〜と投げだしかけたのだけれど
全然改変しちゃって好きなように描いてって言っていただけたので
自分でかってに色々解釈して、薄めたり焦点当てたりのばしたりして、穴あきの紙芝居絵がまず出来上がりました。
それを送ったらまためろんさんが絵にあわせて文章を変えたり足したりひいたりして、
出来たのが「Hole Cakes」です。

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文章が変わって送られてきたとき、うわー小説家ってすごいんだわ!ってほんとに心から思ったよ…
今でも発作的にすごいわ!って思うものー
長過ぎず短かすぎず、薄めすぎず大事なとこは押さえて、重すぎず軽すぎず。バレリーナの足取りだねこれは
私も今年ちょっとやりたいなと思ってたコラージュとか鉛筆とか、思い切って色々やってみて、
描きたかったかんじと違和感なくこれだー!っていう絵がかけたかんじ。
とても気に入った作品になりました。
最終回にふさわしく、文+絵、って王道なのにちょっとへんてこでちょうど私っぽいかんじに仕上がった気がします。
今のかんじ。

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画像だからちょっと分かりづらいのだけれど、5枚それぞれ真ん中に穴があけてあって、
後ろに行くに従って穴が小さくなっていて、
だから一枚目から5枚目まで階段状に穴が見えてる、というかんじ(説明むずかしいな)
めろんさんもブログで書いてくださってるのでぜひこちらもご覧くださいな!
おとなの紙芝居

大山美鈴のコラボ・アトリエ
http://studiovoice.jp/?cat=92

– – – – –

スタジオボイスでの連載全6回、
ご覧いただいたみなさま、
ご協力いただいたみなさま、
本当に本当にありがとうございました!

CollaborATelier #1 第一回「写真」

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四方あゆみさん(photographer)

bomiちゃん(songer)
ISINOさん(hair&make-up)
優哉さん(stylist)


CollaborATelier #2 第二回「刺繍&ペイント」

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高木耕一郎さん(artist)

NORIさん(photographer)

CollaborATelier #3 第三回「クッキー」

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cookieboy 夏山孟浩さん(cookie artist)

Ogawa Masakiさん(photographer)

CollaborATelier #4 第四回「アニメーション」

[youtube http://www.youtube.com/watch?v=fShu7YgQ9S0]

ヨシイカズトさん

CollaborATelier #5 第五回「洋服」

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杉澤達也さん(Home clothing)

CollaborATelier #6 最終回「紙芝居」

海猫沢めろんさん(story writer)

そして、
STUDIO VOICE編集部 加藤さん!

みなさまのおかげで絶対に自分ひとりでは実現できなかった作品ができて、
新しい発見や出会いもたくさんあって、個人的にも新しい手法に挑戦してみたり
本当におもしろくて、すばらしいなあすごいなあと感動することだらけでした。
何よりみんな本当にいい人で、一生懸命で丁寧で、思い返しても大好きだよみんな…おそれ多いけど…!
はあなんかじんわりしてきたな
どの作品もそれぞれ互いに押し合いへし合いゆずりあい磨きあいというかんじで全力だったので
「どれがおもしろかった?」って聞かれるのだけどとてもむずかしい質問だわ
どれもすごく思い入れと思い出がある。思いの入り口と出口。

連載は最終回を迎えましたが、いつでもアーカイブで見れるので(たぶん)またときどき見てみてくださいな!

CollaborATelier#5

すっかり更新さぼってしまって、まとめてのお知らせになってしまいました。

まずひとつめ、
STUDIO VOICEの連載「CAT」第5回。

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CollaborATelier
大山美鈴の「コラボ・アトリエ」#5「洋服」

仕立て屋の杉澤達也さんとのコラボです。
杉澤さんはシアタープロダクツのパタンナーをしていた方で、
現在はhome clothingという服やさんをしています。
それはデザインした服を売る、というのではなくて
一人ひとり「こんなお洋服がほしい」とお話を聞いて、提案をして、その人だけの特別な一張羅を仕立てる、という素敵な仕立て屋さんなのです。

私自身、洋服はとても好きなのですが全然柄ものを着ないし
洋服つくってみたいけど、どうデザイナーさんと折り合いつけてくのかしらと思ってたときに
杉澤さんの服づくりのコンセプトを聞いて、これはぜひこの人にお願いしたいなー!!と思ってコラボが実現しました。
お互い、相手の話を聞いてアイディアを出し合いながら服づくりがはじまりました。
出来上がった作品だけでなくてその過程も撮れたらおもしろいね、と
私が絵を描きながら杉澤さんがスカートをどんどん螺旋状に広げて仕立てて行く、ドレスを作ることになりました。
杉澤さんのラフ、かわいい!
絵みるとその人のことがよくわかるねえ

スタジオボイス企画-1

今は世界的な流行というのもなくなって、人間の試行錯誤の時代が終わって
これからは少しずつ昔の焼き直しをしながら個人がたくさんの中から選択を出来る時代。
洋服はどんどん消費されていってしまうけれど一方で気に入ったものはずっと着るし、
でもその気に入るものがなかなかなかったりして、
その人のお気に入りのたった一着を作れたらいいな、とホームクロージングを始めたってお話がすごくいいなあと思って印象的でした。
(たぶんそんなかんじなはず)
スタジオボイスの編集長も、お話してたときに
東京は更新されることがかっこよかったんだけど今は世界中がフラットになってる、っていうようなことを言ってて
そんな中でみんな自分の大事なものを見直して丁寧に作ったり、生活したりしようとしてるのかなあ

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絵のテーマも洋服にしよう、と決めて絵具ののりやすい生地を選んだり形を決めて、
仮縫いからの、私の一張羅が出来てきたときは感動しちゃったよ
忘れがちだけどお洋服って人が作ってるんだよね
そしてそれから服に直接、絵をかきはじめました。緊張した…
私まとめるのが下手なのだけど杉澤さんがブログに過程書いてくださってるのでぜひ見てみてくださいな。
HOME CLOTHING official blog
とてもとても丁寧に毎日を過ごしてる人で、本当に丁寧なお仕事をしてくださいました。

絵のことは下に書くとして、絵かきの私と仕立て屋の杉澤さんの作ったお洋服なので
写真のモデルもそのまま私と杉澤さんで写ってます。へへ
私はともかく、杉澤さんとお洋服はほんとにすてき!!

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photo: Ogawa Masaki
クッキーの撮影でお世話になった小川さんが、写真を素敵に仕上げてくださいました。
室内の撮影はLuckandです。

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– – – – –

絵は、描きやすいように生地に試し描きして選んだので
直接布にペンでかいて、アクリル絵具で色をのせてます。
杉澤さんと、お洋服のたどってきた変遷の歴史についてもお話してたので
世界各国のお洋服(私はここのところロシアとトルコの民族衣装と建物にはまってるので、特に目立つとこはそれ)
と、年代別のお洋服をかきました。
遠くからみてしましまに見えるように、スカートの部分はちょっと互い違いにブロックみたいにかくのとかいいね
近くで見ると、「ロシア」とか「20s」とか人物が言ってたりします。
私トルコの帽子すきだなあ。フェズ。ほしい!

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撮影当日はスカートを杉澤さんが繋げてのばしながら、私もまた絵をかき足しながら
いたちごっこのように広がってゆきました。

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実はまだ後ろのほう出来上がってなくて、私が絵を存分にかき終わったら服として完成させてくれるんだそうです。
たのしみだなー!
出来上がったらみんなに見せたいなフフ

そんなこんなで長くなっちゃったけど「洋服」ぜひぜひご覧くださいな!
ああいいよねえ服すきだなー
コラボの作品ができたうれしさと、私の特別な服ができたうれしさ(個人的)とダブルづかいです。

http://studiovoice.jp/

CollaborATelier #4

大晦日だよみすずさん
毎度ながらブログのびのびでごめんなさい。
来年は遅刻と忘れ物を減らすのと、あとブログももうちょいちょこちょこと書きたいなー

さて2012年のうちにお知らせ!
STUDIO VOICEの連載「CAT」、第4回がアップされました。

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大山美鈴の「コラボ・アトリエ」#4「アニメーション」

ヨシイカズトさんは、ミュージックビデオの制作を中心に活動してる人で
HASYMO、ASA-CHANG&巡礼、Ametsubなどの映像を作ってるのですが
音と映像の結びつきがもうなんか素晴らしくて、ああこの音にはこの場面だなーというかんじ、
りんごを包丁で切ったらこの音が出る、この靴であの道を歩くとこの足音、みたいな結びつきを
初めての音楽にそわせて作れちゃう人なんだなと思うのね
見えないはずのお話をすくいとってさらさら流れさせることができるというか。
けっこう実写の作品が多かったのですがそこがとても気になってしょうがなくて、今回お願いしました。

打ち合わせをして絵を渡して、そのあと一度途中経過を見ただけで仕上がってきたのですが
私感動したよ…なんかもう魔法だと思ったし今でも思うよ
ほんとにほんとに、ぜひ見てみてくださいな!
ああうれしいなあ
ぎんちゃんや、セグウェイにのった人や、私とヨシイさんに似てるひともいるのです。フフ

タイトルの「wander / round」
は、「wander さまよう」と「round くりかえす」と「wonderland」を意識してつけました。

– – – – –

私は絵をかくときに、
1・お話を作ったり、再構築したりしてシナリオをつくる
2・登場人物や舞台とそのストーリー全部の流れを一枚の絵に配置、
というようなかき方をしているのだけれど
それはマンダラの「異時同図法」というのを習ったときにいいなと思って
それに加えて、本と平行して大好きなアニメーション(の記憶)がたくさんあって、
絵が出てくる一番奥の無意識にくいこんでるかんじだったので
「アニメーション全部を一枚の絵にかくみたいに!」ってはじめたんでした。
だから絵を描く前というか途中段階には最初から最後までのストーリーがいつもあるにはあるのだけど
動いているものを作るのは似ているようで全然違う作業で、いつかできたらなとちょっと思うだけで過ぎてきてました。

それが、今回念願の!!

私の作品に共通して「迷い込んでぐるぐると繰り返す」というテーマがあって
アニメーションを作るとしたらループ可能な物にしたいとずっと思っていたので、
それと絵本「よるまちめいろ」のイメージから
街をぐるぐる迷い続けて出られなくて、その世界もループしてて、という映像をループさせよう、とヨシイさんの提案。
「こんな背景があればこう入って行って階段があってまたこっちに出てきて…」と
ぽんぽん具体的なアイディアが出てきて、それが私のかくラフと違って動くことを前提としてるのですごくおもしろかった!

何が必要で背景はどうやってかいたらいいのかとか、どこをどうかいたら動くのかとか根掘り葉掘りきいて、
私が渡したのは4枚の画用紙におさまる絵なのでした。
たったの4枚!
街、人物、空と地面(街のうしろに合わせるもの)、幕の白黒ねこ。
細かいパーツは分割して何枚か描いたのですが、何をどうやってそこからあんなに動かしたのか私にとってはほんとに魔法なのだよねえ

音も場面の切り取り方も動きも、絵以外のことはヨシイさんにおまかせだったのだけど
なにも違和感なくて、ああこういうふうに動くんだったなと思いました。
しかもヨシイさんの独特な暗さが加わって、こう、なんか、いいよねえ(語彙貧弱なんだけど)

音楽はTomggg(fujishiro tatsuya)さん “1 part-1″です。
ああいいなあすごいわ

いっつも言うけれどまたデザイナーの方が切り取る場面がね、ああこれだわ!っていう小さい小さいところをおさえてくるので
毎回びっくりします。ほんとに。

http://studiovoice.jp/

大晦日のしめに、または新年のことはじめにぜひ〜

– – – – –

今年はgallery speak forでの個展「rabbit hole library」に始まって、本当にたくさんの素晴らしい人にお会い出来て、
CATでは毎回、自分の気づかなかったところを指摘されたり新しいことをたくさん出来て、
そこからまたたくさんの場所と人と作品につながっていって、
それは昔から知っている人たちにも全部つながっていて
何から何までほんとにありがたくてうれしい年でした。
「choices for gifts」展とULTRAと「デザインとアート展(笑)」もおもしろかったな
あとPAINTAALとshibuya fashion festival!ああ今年はたくさんのことがあったのね

みなさま、全然ことばが足りないのだけれど本当にどうもありがとう!
来年もたくさん絵かいて、それがお礼のかわりにじかに届けばいいな

大好きなみなさま、よいお年を〜

CollaborATelier#3

STUDIO VOICEの連載、第3回がアップされました。
だいぶブログ遅くなってしまった〜

CollaborATelier #3 第三回「クッキー」1/6

 

CollaborATelier
大山美鈴の「コラボ・アトリエ」#3「クッキー」

今度はcookieboyとの共作です。
アイシングクッキー!
cookieboy、夏山さんは何でも食べられるクッキーの作品にしちゃう魔法使いみたいな人で、
2011年の私の個展「子どもとおうちメルヘン、美鈴とトウキョウメルヘン」ではディスプレイ用にコラボクッキーをお願いしたことがあるのです。
グリム兄弟とTOKYO MARCHENの文字、私のサインも!
(展覧会のようすはこれ

ほんとに絶妙なかんじで、えーそれをクッキーにするの!って意外なものが
ちいちゃく、「ウームそうデザインしてくるか!」ってうなりたくなるくらいスタイリッシュになって、
かわいすぎないとこが逆にぐっといいのよ…
のび太の恐竜でピー助がミニチュア化したかんじとか、ガチャとか、こうなんでちいちゃくなっただけでこんなに胸躍るんだと思うけど、ましてやそれがクッキーに!はァかわいい
ご本人もぐっとくるかわいさを持ったオッシャレーな人で、作品は人だなあって思う。
そんなこんなで、1回と2回目に続いてまた大好きな人とのコラボです。ウヒョしあわせ!

—–

前のディスプレイのときは私の絵をクッキーにする、という形だったのだけれど
今回は私の絵とクッキー、両立というかそれぞれを組み合わせるみたいなのが作りたいねと話していて、
かつ、あんまり見たことないクッキーがいいな
よしパズルにしよう!パズル見たい!
で、かわいすぎないやつ…臓器!
おなかの中にクッキーが入って、おなかの中がお祭りさわぎになって、
で、クッキーの下に描いてある絵が見えるとそっちもおなかの中のお祭りさわぎの絵、というふうにしようかな
と、今回の作品になりました。

クッキー食べた人のおなかも楽しくて大騒ぎ(私が後ほどペロリと食べましたよヒヒ)で、
クッキーをどかした絵のおなかの中もたのしいパーティ、食べた人の図解みたいな。
おなかの中といえば赤ずきんちゃんのオオカミ!とオオカミのマリオネットもどきを作って、
秋の落ち葉の中に寝てもらいました。
ちょっと分かりづらいけれど、白黒のクッキーの下はカラーの絵、
カラフルなクッキーの下は白黒の絵になってるのです。
撮影でクッキー見たときは本当うれしくてすでに心がおまつり騒ぎになった!
心臓だけリアルに出来てる内臓クッキー。

おもしろかったのは、私絵の中に「Misuzu」と「cookieboy」って名前入れてネオンを描いたのだけれど、
cookieboyも「M」「O」(MisuzuOyama)と「C」「B」(CookieBoy)の文字を入れてクッキーを焼いてきてたこと!
ぜひ探してみてくださいな
私の絵のほうにはcookieboyさんの過去作品も登場してます。そしてまたぎんちゃんも隠れているよ
クッキーは前述のように私がむっしゃむしゃ食べましたがほろっとしてて甘くておいしかった〜
妹とふたりして文字通りむさぼり食いました。しあわせ

—–

CATではまたデザイナーの方が、意図したところをピンポイントですくいとって下さって
今回は童話の絵本ふうに仕上げてくださっててほんと素敵…すごいなあ
私はまとめる能力が本当になくて、レポートもだらだら書いていたしブログも例にもれずなかんじなので
毎回ほーっと感心してしまうよ

のせきれなかった分をちょこっと。


photo: Ogawa Masaki
このカメラマンさんがまたとても素敵な写真とる人ー!
作品で両思いなかんじがあるのは本当にうれしくてしあわせなことだな

それではオオカミくんのおなかのお祭り騒ぎ、ぜひ見てみてくださいな。
http://studiovoice.jp/
次回も、もうすぐ!フフ

SHIBUYA FASHION FESTIVAL Vol.2

ブログかくのがぎりぎりになってしまった〜
取りいそぎお知らせ。
あした渋谷の各所で行われるSHIBUYA FASHION FESTIVAL Vol.2、
KANVASPRODUCTSのワークショップで参加します。
お客さまのリクエストきいてライブペイントしたiphoneケースを販売予定!
ほかにもたのしいイベントばっかり立て続けに起こるようで、私もお客さんでいきたいところなのだけれど
私はみみずくさんたちを待ってるよー!!
お一人ずつに一生けんめい描こうと思うので、ぜひ遊びにおいでくださいな。
久しぶりにお会いしたい人がいっぱいいるよ(思い浮かべ中)

10/20(土) 12:00-22:00
会場:宮下公園フットサル場A
詳細はこちらの”ACTIVITY”の項目をご覧下さい。


ためしがき

—–
それからSTUDIO VOICEの連載「CAT」、第3回掲載されました!

CollaborATelier#3
大山美鈴の「コラボ・アトリエ」第三回「クッキー」

cookieboyさんとのコラボ作品です。
そちらについてはまたゆっくりブログかくね
書きますとも!

CollaborATelier #2

STUDIO VOICEでの連載、第2回がアップされました。

CollaborATelier #2 第二回「刺繍&ペイント」1/7

 

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大山美鈴の「コラボ・アトリエ」#2「刺繍&ペイント」

CAT第2回めは、刺繍・ペインティング・アパレルへのデザイン提供など多方面でご活躍のアーティスト高木耕一郎さんとの共作です。
高木さんの作品大好きで、個展のとき真剣に購入を検討したりしてたのですごくすごくうれしかった〜
ちょっとストリート感のあるひねくれた作品のイメージだったので、コワモテの口悪い人だったらどうしようとひそやかにどきどきしてたの
ご本人お会いしたらあらーびっくり。
物腰やわらかで頭もやわらかで、ほんとに穏やかな人でした。C.O.CのどくろのTシャツきてたけど!
でもお話してみたらやっぱり作品そのもので、独特のふきっさらし感があってすごく好きになりました。かっこいいよー!!
ひょうひょうというかんじ。

—–

私が描いた絵に高木さんが刺繍をする / 高木さんの絵に私が重ねて絵をかく
という2パターンを制作することになったのですが、
高木さんが私の絵の下地を好きだと言ってくださって、だからペインティング(SNEEDRONNINGENのほう)の下地は私がつくったのよ
全然ほめられたことなかったし意識したことなかったから、それがすごいうれしかった〜
コラボレーション前提だと、好きだなっていうだけじゃなくて「自分の作品に合いそうな一番いいところ」を見つけようとする目が
あるのかなと思うから、なんだか今回もほんとに勉強になりました。
あとふつうに画材のお話とかいっぱい教わってすごくおもしろかった!
私はコンセプトとか登場人物と背景の配置とかまず物語にして、メモにして、すごい考えてから絵に入るのだけれど
高木さんは本能のおもむくままにというかんじで、考えてかかないんだそうな。センス!

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「SNEEDRONNINGEN」
今回は制作時期、ちょうど7月ごろだったのです。
7月といえば!そうさ私の30周年だったのよフフフ
そこで私から高木さんにリクエストして、どっかに30って入れてくださいってお願いしました。
しかも当時(今も引き続き)マイブームの北極ぎつねの画像みせたら気に入って、それの絵にしてくださった!うわー!
で、当初は北極ぎつねにタトゥーみたいに単色の模様を入れようと思ってたのですが、
描いてたら雪の国の動物だし、ちょっと悪そうな顔(かわいい…)してるし、雪の女王の絵かきたい!って思って
雪の女王の絵になりました。1〜30の数字の入った人と、あとカイを探しまわるゲルダの乗ったトナカイの立体おいてね
これが「SNEEDRONNINGEN」(「雪の女王」原題)
カイの並べてる氷のかけらや、雪の軍隊が舞い踊る絵。
タイトル、「NINGEN」って入ってるのがなんかふさわしいかんじでおもしろい

「東京サーカス」
こっちも、私の30歳誕生日あたりに描いた絵です。
30歳だから、いままでの30年を支えてきた好きなモチーフを30こ選んで、番号つきでかいてある。
「青い鳥」とか、しろくま、「サーカス物語」、あとスーラの「サーカス」って絵がすごく好きなのでそれからメインの構図とりました。
東京のネオンとか、時計とか。
真ん中に刺繍入れられるように額縁ふうにかこうと思ったら、楽しくなっちゃって全然額縁にならなかった!
ちなみにぎんちゃんもいて、頭のとこに23の数字があるのですが、これはぎんちゃんが生まれてうちにきたとき私が23歳だったからです。
ほかの番号はてきとう〜
でその絵をお渡ししたら、刺繍(一部ペンキ)が入って帰ってきて、うぎゃーーかわいいー!!と大山はすぐ待ち受けにしましたとさ。
私の絵がファンタジックでかわいらしいかんじなので、敢えて気持ち悪さを足そうとしたら気持ち悪くなりすぎました、って言ってたけれど
私はすごーくお気に入りです。
そうくるのか!って全然思いつかないのだらけ!色とか、入れる場所も、モチーフもすべて新鮮。

第1回のときは四方さんと私、周りの方たちもすごく世界観を共有していたというか
同じ景色を見ていたかんじなのだけれど
今回は全然ちがう、真逆にも近いような絵がおんなじ画面にひとつになって、
でも打ち消しあわずに不思議に共存して「雰囲気の付加」みたいなのができたのかなと思いました。
それはきっとお話しして「あーこの人すきだなー」ってかんじがあったからそうなったのかもしれないなー僭越なかんじだけれど

そして前回と同様、スタジオボイスのデザイナーの方が、自分では到底届かないけれどこれがやりたかった…!って
理想のデザインをしてくださってます。
ああすごいなあ
そして写真はNORIさんです。

今回もおもしろい作品ができたと思うので、ぜひ見てみてくださいな!
http://studiovoice.jp/
次回は10月の予定です。私もたのしみ。フフ

CollaborATelier / STUDIO VOICE連載のおしらせ

2012年8月8日から、STUDIO VOICEでのweb連載がはじまりましたー!


大山美鈴の「コラボ・アトリエ」#1「写真」

CollaborATelier、略してCATです。ねこ!
第一回は、写真家の四方あゆみさんとの共作です。
四方さんはすごーくかわいくてきらきらした、でもかわいいだけじゃなくて
ちょっといたずらっぽさとか影とかピリっとした強さ、ちょっとした相反するところのある作品がとても好きで
あこがれの人だったのだけど、お仕事現場を間近で見ることができてそれはもう感動した…!じーん
四方さんも話すほどに作品みたいな方でした。ほんとに作品は人だなあ
このごろ、作品みてすきだなあと思ってご本人にあうとこの人すきだなあと思うことがよくある。

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写真と絵、どっちかがメインになるのじゃなくて共作、というところが意外と難しくて私にとってはとても勉強になりました。
CDジャケットやポスターのお仕事のときは自分でデザインまでやることが多くて、だからすきまも自分でどう活かしていくか考えて
もちろん共同作業ではあるのだけれど自分の中で配置とかイメージが固まってるかんじ。
でも今回は本当に、半分ずつ作ってゆくというかんじがあって、打ち合わせのときから四方さんに
「写真としてみたときにいいかんじ」をたくさん教えていただいて
かつ、一緒に作るのだからいつもとは少し違ったところを出していこうという話から制作に入りました。
いつも一人でぎゅっと詰めて完成させてしまうところを、少し間をとって、そして少しおとなっぽく!
なんか、人物を描かずに私の絵になるのかなあというのが不安で不安で、でも四方さんが逆に私らしいところをたくさん挙げてくれたりして
だから発見もたくさんあったし挑戦もできたと思うのよ

絵の中に入ってくれたのはミュージシャンのbomiちゃんです。
きれいにファッションぽくまとまりすぎず、雰囲気によくあって、「この子しかいない!」と四方さんに写真を見せていただいたとき、
ああなんか色のパワーを持ってる子だなあと思ったので3枚の絵のテーマがぽいっと決まりました。
モノクロの街が、bomiちゃんの歩いたところからどんどんカラーになってくかんじ!
スタイリストのyu-yaさんとヘアメイクのISINOさんも、私のへたっぴな説明をつるっと汲み取って魔法みたいに海にしちゃって、
どんどん色んなイメージがふくらんでいって作品ができあがりました。
豪華メンバー!
四方さんが人のほかにランプや星をぽわっと足していったのだけれど、その足し方が特に私とは全然違って
空間にふわっと浮かぶ存在感がああ共作ってすごいわって思ったのでした。

あと絵をかくときに、せっかく「絵」をかくから二次元でしかできないようなひらべったさとか錯覚を出したいなといつも思っているのだけれど
bomiちゃんが話のなかで「二次元ぽいってよく言われるんですよ〜」と言ってて、なんか一方的にあついシンパシーをかんじました。
ああ幸せものだなあ

そんなこんなで素敵な作品に仕上がったので、ぜひ見てみてくださいな!
http://studiovoice.jp/

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あとスタジオボイスのトップにバナーが出てるのですが、それもほんとにすてきなので見てね
デザイナーさんてすごいや…
私は過剰にのせてのせてバランスをとろうとしてしまうので(絵も、言葉も、デザインも、料理も、なにもかも!)
削ごうとするとなんにもなくなったりして
だからちょうどよくいくつかをスッキリ天秤にのせてバランスを取れる人を本当に尊敬してしまう。
そういうデザインする人は、少ない言葉でちゃんと気も使いつつ的確な表現もできる気がして、なんかちょっといいなあと思うのよ

次回は9月の予定です。おたのしみにー!フフ