exhibition」カテゴリーアーカイブ

星の火まつり 2023/9/9-9/29

久しぶりに展示をします。

遠くから祭りをそれと認識できるざわざわとにぎやかな、そして音の細部が曖昧なために非常に静かな感じのする行列が歩きまわり、地面に大きな模様を描く。ぐにゃぐにゃと進んでいるように思えるが、どう歩いても模様は三角形になるのだと言う。
(星の火まつりの記録)

中だか外だかわからないが自分と重なるところに、水をたたえた平たいうつわがある。
水が揺れて波立ちうつわからこぼれる、すると絵の人たちが現れる。
わたしが絵をかくシャープペンシルや筆の動きや音がそのまま地面を踏みかため鎮める舞に、上は下に、下は上に、内は外に、外は内にそれぞれは分かれながらも同じになり、平らになり、水はまた静かになる。

3年前、わたしの日常は大きく変わらなかったものの少しずつ内と外が曖昧になり、うつわの水は波立ち、わたしはいつもより少し大きなまつりをすることにした。
星の火まつりは主に三つのパートで構成される。
1.お面の行列が街を練り歩く
2.やぐらの上での舞、上昇または下降、星の街と重なる
3.まつりの後の出来事

ややこしく絡まりあったものたちを、お面の行列と一緒に歩き回りながらひとつずつ置き、広げ、踏みしめるようにかいてきたのが今回の展示作品で、一見迷路のように見えるが3年間のわたしの通り道がそのまままつりの進行と重なっている。

2023年9月9日(土) – 9月29日(金)12:00 – 19:00
日・月休廊 ※23日(土・祝)は開廊
オープニングレセプション:9月9日(土)17:00 – 19:00
場所 : MASATAKA CONTEMPORARY
〒103-0027
東京都中央区日本橋3-2-9 三晶ビルB1F
東京メトロ銀座線・東西線 日本橋駅B3出口より徒歩1分
JR東京駅 八重洲口より徒歩3分
Phone: 03-3275-1019
http://www.masataka-contemporary.com

アルファベットシリーズについて

展示「Topos」には最近ずっと取り組んでいるアルファベットのシリーズをメインに、過去作品やお仕事でかいたものなどを持っていきました。
アルファベットのシリーズというのはまず辞書をひいて、単語を選び(ほんとは完全に無作為にできたらいいけどわたしの技量不足)それがだいたい16ページとかそのくらい。そこからさらに画面をまとめつつ単語を減らして、全体のラフから一枚ずつのラフに分解して(これはDのメモ)

何枚か紙を重ねている作品の場合は、一枚目から奥にむかうかんじです。

絵はかきはじめてから出来上がるまで時間がかかるのでその時間のズレと、絵の中の時間と、コンセプトの時間のすべてのズレがどんどん差を広げたり詰めたりしておもしろいのと、
あとアルファベットを選んでいるのは単純にあいうえおより数が少ないという理由もあるのですが、馴染みがあるものの第一母語で使うひととは繋がるイメージにやはりズレがある(というより大きい、日本語もズレはかなりあるとおもう)というところがおもしろいとおもって、
そういう浮きのあるシリーズです。
層については一枚の紙にかくときも、「見た目はつながっているのに行けないところ」や、
「見た目はずれているはずなのにいけるところ」という、わたしが日常で意識する境界とは別の境界についてよく考えていて、それを図式化(?なんていうのだろう、実践?)したときに何枚重ねかになったり、
アクリル板を浮かせるような形になったりして、まだ模索中です。

Dの絵と、Toposの展示風景を少しだけ。
また写真整理できたら載せます。

ご来場いただいたたくさんの方々、どうもありがとうございました。
とてもうれしかった。

Topos2019/12/13-12/22

7年ぶりに展示をします。

OyamaOyama

大山美鈴 “Topos”

記憶が場所に置かれている。

ある場所はインデックスとして機能する。

描かれた街や眠りの中で訪れた家にもすべての時間軸の記憶があり、

そこから次々と別の場所に行くことができる。

そこはどこでもなく、言葉の隙間に現れ、遠くて近く、静かでうるさくて、

そしてそこはどこでもあるところだ。

2019.12.13 (金) – 12.22(日)
12:00 – 19:00 ※月火休、最終日17:00まで
場所 : ondo STAY&EXHIBITION (東京、清澄白河)

– – –

Toposはギリシャ語で「場所」のこと、
わたしは絵のなかでぐるぐるさまよったり、あるいはどこかに続いているところ、
近くて遠いところ、過去と未来、こちらとあちら、静かでうるさい、
対極に置かれるものをつないで平らにしたどこかをずっと意識して描いてきているのですが、
トポスということばが、詩学においては<特定の連想や情念を喚起する機能をもつテーマや概念、定型的表現>のことを指す用語であることを知って、
この、ある地点に記憶があってとんでゆくとともに重なるようにそこにいる、というイメージが
絵に似ているなとおもってこのToposというタイトルをつけました。
展示タイトルをつけたあとにかきあがった絵も、ちょうどこのトポスという言葉にぴったりだったので
この絵もタイトルは「Topos」です。
どこへでも行けるしどこにも行けず、遠くて近くて、中に入ると外に出るという、
自分の絵たちすべての見取り図みたいな絵、今は自分でいちばん好きな絵です。

Topos

mini○展2019/11/9-11/30

Sansiao Galleryにて行われる「mini○」展に参加します。
フランク・ステラなどのミニマル作品とともに、「ミニでマルい」作品が展示されます。
わたしは「白鳥の家」という作品をかきました。

EF-UfkBVAAAx0Uq

2019/11/9 – 11/30
12:00-19:00 (日・月休廊)
Sansiao Gallery(東京、日本橋)
http://sansiao-gallery.com

「spell」について

今回の展示および共作にあたって何案か関心事をあげた中から、〈夢〉をふたりの共通項とすることにしました。わたしは何年もずっと見た夢のメモをとっているので、そのメモを軸にそのほかの日常のメモや日記のたぐいを組み合わせて絵にしていくことにしました。
まず夢のそとでは外部が自分のなかに満ちており自分は受信するだけのアンテナとして機能しているのが、夢のなかではそれらの組み替えが可能になる。記憶の中で、においや手ざわりや音が視覚情報から切り離されてしまって、そうしたイメージの断片が、モニター越しの画像や文字から想起した映像などと区別がつかなくなる。それはそのこと自体がバラバラに書き散らされたメモに似ている。
現実と地続きだが同時には見られないレンチキュラーシートのような関係性、つまり山だ!やはりあちら側に行くには山が必要だな、と思い共作では山をかくことにしました。山を越えるとバラバラメモの世界。あとわたしは昔読んだ本にあった、夢をみるのが壺中天(壺の中に入ると桃源郷があったという話)のようなものだという文をずっと鮮明に覚えていて夢のイメージが壺でもあるので、壺も多くかいています。

そしてタイトル「spell」について。
大山さんはこの英単語を〈綴る/つなぎ合わせる/文字が語を形づくる/魅了する/呪文/まじない/魔法/魅力〉このうちどの意味でテーマとしているのですか、というような質問をされた時うまく答えられなくて「夢とその他のメモをもとにしているので〈綴る〉がメインです」というようなことを言っていたのですが、こういう具合にことばを書いたり、そのことばを組み合わせたり組み替えたりしていくことで世界のあり方がかわる呪的な力を持ちうるというのが一見「綴る」から離れて見える「呪文」や「まじない」という意味でのspellだと思っているので、羅列された訳のすべてがテーマというか制作過程そのものなのではないか、と、このタイトルを付けました。
形そのものに指し示すもののある漢字と比べてアルファベットそれ自体にはそれほど意味がない、だからグラデーション的に意味の拡がりをもつような気がしている。
綴ることによってまず意味されるところのものが別の形に変化するというのはたしかに魔法だし、アルファベットの形になった単語が組み合わされていくさまは、情報が等価になってコラージュのように組み合わされる夢と相似の関係なのだ。

「spell」2019/4/6-4/27

谷川千佳・大山美鈴

「spell」

spell_dm_printspelldmura

4/6 (土) – 4/27 (土) 2019
時間:火〜土 12:00-19:00
定休:日・月
場所:MASATAKA COMTEMPORARY
東京都中央区日本橋3-2-9 三晶ビルB1F (map)

Reception Party:4/6 17:00-19:00

記憶のなかで、においや手ざわりや音が視覚情報から切り離されてしまって、漂うイメージの断片は、モニターに流れてきた画像や文字から想起した映像と区別がつかなくなる。書き散らされ箱にしまわれたメモのように。

夢のなかでは、そのバラバラのメモ用紙をつなげるようにけしきがつくられる。

わたしにはなんでもかんでもメモをとるくせがある、記憶はノートや紙片やモニター上に文字の形で綴られることによって自分の記憶として保管される。そのさまざまなメモをつなぎあわせてお話をつくり絵に置き換えるということをしているのですが、今回はみた夢のメモを軸にいくつかのけしきをつくることにしました。

– – – – –

谷川千佳さん(http://chikatanikawa.com/)と二人展をします。
現実の記憶として鮮明に思い出せるような夢の景色と、夢とさかいめのあいまいな現実の景色をつなぎ、より合わせてかきました。
今回半立体などの仕掛けのものは作っていないのですが、DMに使用した「spell」は谷川さんと共作をしました。それぞれ景色をかいたあとに交換して、相手の絵の上に絵をかくというかたちです。緊張した…!
でも手元にずっと残してながめていたいようなお気に入りの絵になったので、ぜひご覧いただければとおもいます。
ほかの絵もそれぞれお話があってとても好きなのですがまだまとまらないのでいずれ書きます。
準備期間は短かったのだけれど、ほとんどすべて今回のためにあたらしくかいた作品です。

そしてまんなかで二つ折りにすることのできる素敵なDMは高倉大輔さん(https://www.casane.jp/)にデザインをお願いしました。
くるくるとまわりつづけるイメージのロゴデザインも高倉さん作です。

わたしは毎週土曜日には在廊予定です。どうぞよろしくお願いいたします。

「oocami DRAWINGS」2017/10/7-10/22

グループ展に参加します。

LUCK021 「oocami drawings」

会場:LUCK(earth+GALLERY内ギャラリー)
住所:〒135-0042江東区木場3-18-17
TEL:03-3630-1655
http://earth-plus.net/?page_id=701

会期:2017年 10月7日(土)~ 10月22日(日)
11:00~19:00 ※月曜日休廊

– – –
デザインユニットoocami DRAWINGS(オオカミドローイングス)の10周年記念展示です。
わたしはおおかみくんのさんぽをかいた絵を何点かと、おおかみくんパペットを展示します。

MUSIC ILLUSTRATION AWARDS 2017 5/4-5/7

MIA2017
昨年担当しましたMigimimi sleep tight「The Lovers」アートワークで
「ミュージックイラストレーションアワード2017」にノミネートいただきました。

5/4から5/7まで展示と、グランプリ決定のための来場者投票が行われます。

ノミネート作家がレコードジャケットサイズの新作をかきおろし、それらが一堂に会するという豪華な企画展です。


『MUSIC ILLUSTRATION AWARDS 2017』

会場:KATA(恵比寿)
住所:〒150-0011 東京都渋谷区東3-16-6 LIQUIDROOM 2F

会期:2017年 5月4日(祝木)~ 5月7日(日)12:00~19:00
オープニングレセプション:2017年 5月3日(祝水)19:00~22:00
入場料:無料

http://kata-gallery.net/schedule/mia2017

「シブカル(夏)祭。」イベント「シブカル特区。」2016/8/5-8/7

2016/7/29-8/7 渋谷パルコをメイン会場に行われるイベント「シブカル(夏)祭。」
そのうち最後の三日間にスペイン坂に出現するイベント「シブカル特区。」に参加します。

8/5 (fri) – 8/7 (sun) 2016
時間:10:00-21:00
場所:スペイン坂広場(渋谷)

アーティストがひとつひとつ制作したねこのお面「ニャ面」の販売、という企画で
10このニャ面をつくりました。
ひとつなんと¥500!
たのしくて怪しくてかわいいニャ面たちができたので、ご覧いただけたらうれしいです。

DSCF6974.jpg

ほら!
8/7で渋谷パルコ自体がクローズになるそうなので、そのクロージングパーティの夏祭りです。

「CAT POWER 2016」2016/7/19-8/6

CATPOWER2016_omoteギャラリールモンド主催のチャリティ企画展「CAT POWER 2016」参加しています。

7/19 (tue) – 8/6 (sat) 2016
時間:火〜土 12:00-20:00
日曜・8/6は17:00まで
定休:月
場所:ギャラリールモンド
東京都渋谷区神宮前6-32-5 ドルミ原宿201
東京メトロ千代田線・副都心線 明治神宮前駅 7番出口より徒歩1分
http://www.galerielemonde.com/

72名もの作家のねこ作品がならんでいるようすは圧巻なのに自然とにこにこしてしまう。
わたしは刺繍のねこをつくりました。
お近くにお越しの際にはぜひお立ち寄りください。