あけましておめでとうございます。
昨年中は大変お世話になりました。
今年は自分のなかの部屋のドアを少しずつ開けてまわるというような気分で、そのために歩くことと書くことをしていきたいなと思っています。
2024年もどうぞよろしくお願いいたします。
みなさまにとって素晴らしい一年になりますように!
大山美鈴
2020年から2023年にかけて制作および展示を行った「星の火まつり」、
作品群22点に文章を加えた冊子ができました。
25.7cm x 18.2cm(B5)
40pソフトカバー
2023年12月12日発行
MISUZU OYAMA online store
↑ わたしのオンラインストアで注文すると「星の火まつり」丸形カードがつきます。
表紙は内側に折り返しの仕様(ガンダレというらしい)で、広げると行列の絵をたっぷり見ることができます。
文章は絵の制作前にあったまつりについてのメモをより詳細に書き直したもので、書くにあたって思い出すためにお面をつけて外を歩き回ったりして、歩くことと書くこととまつりの行列が重なり合ってできました。
最初にメモを書いたときの記憶と、歩きながらお面のなかから見た光や風の感触、衣擦れ、そして絵をかいていたときの筆の動き、水のしたたり、
まつりの行列とともに色々な層が近づいたり離れたりします。
西荻窪のウレシカ店舗およびオンラインストアにもおいていただいているので、お手に取ってご覧になりたいかたはぜひお訪ねください。
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遅くなりましたが展示にお越しくださった方々、本当にありがとうございました。
今までもさまざまな形で自分を踏み鎮めるまつりのように絵をかいてきましたが、今回はかなり大きなまつりでとても大事に思っていたことに加えて、多くの方に集まっていただきまつりの層が増えることでより特別なものになりました。
とてもうれしかったです。
まつりのあと、まだ眠っているような気もしていますが、また次のまつりを少しずつはじめていこうと思います。
久しぶりに展示をします。
遠くから祭りをそれと認識できるざわざわとにぎやかな、そして音の細部が曖昧なために非常に静かな感じのする行列が歩きまわり、地面に大きな模様を描く。ぐにゃぐにゃと進んでいるように思えるが、どう歩いても模様は三角形になるのだと言う。
(星の火まつりの記録)
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中だか外だかわからないが自分と重なるところに、水をたたえた平たいうつわがある。
水が揺れて波立ちうつわからこぼれる、すると絵の人たちが現れる。
わたしが絵をかくシャープペンシルや筆の動きや音がそのまま地面を踏みかため鎮める舞に、上は下に、下は上に、内は外に、外は内にそれぞれは分かれながらも同じになり、平らになり、水はまた静かになる。
3年前、わたしの日常は大きく変わらなかったものの少しずつ内と外が曖昧になり、うつわの水は波立ち、わたしはいつもより少し大きなまつりをすることにした。
星の火まつりは主に三つのパートで構成される。
1.お面の行列が街を練り歩く
2.やぐらの上での舞、上昇または下降、星の街と重なる
3.まつりの後の出来事
ややこしく絡まりあったものたちを、お面の行列と一緒に歩き回りながらひとつずつ置き、広げ、踏みしめるようにかいてきたのが今回の展示作品で、一見迷路のように見えるが3年間のわたしの通り道がそのまままつりの進行と重なっている。
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2023年9月9日(土) – 9月29日(金)12:00 – 19:00
日・月休廊 ※23日(土・祝)は開廊
オープニングレセプション:9月9日(土)17:00 – 19:00
場所 : MASATAKA CONTEMPORARY
〒103-0027
東京都中央区日本橋3-2-9 三晶ビルB1F
東京メトロ銀座線・東西線 日本橋駅B3出口より徒歩1分
JR東京駅 八重洲口より徒歩3分
Phone: 03-3275-1019
http://www.masataka-contemporary.com
年賀状のとらの絵が気に入ったので、2022とらバッグというのを作りました。
オンラインストアで福袋として販売します。
松はオンラインストアの商品全部セット、
竹は本以外のセット、
梅はとらバッグ(とらパンジーのアクリルキーホルダー付き)のみの福袋です。
https://misuzuoyama.stores.jp/
あけましておめでとうございます。
昨年中はみなさま大変お世話になりました。
コロナ禍でもわたしは普段とかわらずかと思いきや、なんとなく外と内があいまいになっておぼんに満たした水がずっとぐらぐらしているような状態で、2021年はそれを鎮める自分だけのおまつりの絵をずっとかいていました。
今年も引き続きその絵を描いて行くのですが、少しずつ地面が踏まれて鎮まり、にぎやかに行列を組んで歩いていけるような気がしています。
いつもsnsなどで見守ってくださっている方々、みみずくさん、家族、恋人、だいすきなぎんちゃん、2022年もどうぞよろしくお願いいたします。
みなさまにとって素晴らしい一年になりますように。
大山美鈴
suzuriという、自分の絵のグッズを作成と販売できるウェブサイトにページをつくりました。
▷ここ!
https://suzuri.jp/misuzuoyama
これから点数を増やしていく予定ですが、いまのところ「teleport」のシリーズでグラスとタオルハンカチ(S,Lサイズ)が出ています。
テレポートは、電波に乗っていろいろなおしゃべりや写真や目に見えないものが飛び回り空気中に満ちている絵です。
どうぞよろしくお願いします。
あけましておめでとうございます。
2019年は二人展にはじまり、『ぎんちゃんとわたし』書籍化、たくさんのすばらしく楽しいお仕事にも恵まれ、7年ぶりの個展で1年をしめくくるという盛りだくさんの年でした。
会場にいらしてくださった方々、SNSなどを見守っててくださった方々、本を手にとってくださった方々、みみずくさん、家族、恋人、そして大好きなぎんちゃん。
たくさんのかたがたにお世話になり、たくさんのものをいただきました。
いつもほんとうにありがとうございます。
絵をかいているときはひとりで自分のなかに降りていくような作業で、自分ひとりの神さまと地図をかくような感じなので外に出すときはとてもこわいのですが、外に出るとそこからいろんなところに飛び回りつながっているというのがわかったりして、自分の外側から美しい波紋が届いて、
ことあるごとに絵をかいていてよかったなあとおもいます。
2020年は自分の外とつくるお仕事をもりもりしていきたいなあとおもっています。
みなさまにとって、素晴らしい一年でありますように!
今年ものんびりがんばります、どうぞよろしくお願いいたします。
大山美鈴
展示「Topos」には最近ずっと取り組んでいるアルファベットのシリーズをメインに、過去作品やお仕事でかいたものなどを持っていきました。
アルファベットのシリーズというのはまず辞書をひいて、単語を選び(ほんとは完全に無作為にできたらいいけどわたしの技量不足)それがだいたい16ページとかそのくらい。そこからさらに画面をまとめつつ単語を減らして、全体のラフから一枚ずつのラフに分解して(これはDのメモ)
何枚か紙を重ねている作品の場合は、一枚目から奥にむかうかんじです。
絵はかきはじめてから出来上がるまで時間がかかるのでその時間のズレと、絵の中の時間と、コンセプトの時間のすべてのズレがどんどん差を広げたり詰めたりしておもしろいのと、
あとアルファベットを選んでいるのは単純にあいうえおより数が少ないという理由もあるのですが、馴染みがあるものの第一母語で使うひととは繋がるイメージにやはりズレがある(というより大きい、日本語もズレはかなりあるとおもう)というところがおもしろいとおもって、
そういう浮きのあるシリーズです。
層については一枚の紙にかくときも、「見た目はつながっているのに行けないところ」や、
「見た目はずれているはずなのにいけるところ」という、わたしが日常で意識する境界とは別の境界についてよく考えていて、それを図式化(?なんていうのだろう、実践?)したときに何枚重ねかになったり、
アクリル板を浮かせるような形になったりして、まだ模索中です。
Dの絵と、Toposの展示風景を少しだけ。
また写真整理できたら載せます。
ご来場いただいたたくさんの方々、どうもありがとうございました。
とてもうれしかった。
7年ぶりに展示をします。
大山美鈴 “Topos”
記憶が場所に置かれている。
ある場所はインデックスとして機能する。
描かれた街や眠りの中で訪れた家にもすべての時間軸の記憶があり、
そこから次々と別の場所に行くことができる。
そこはどこでもなく、言葉の隙間に現れ、遠くて近く、静かでうるさくて、
そしてそこはどこでもあるところだ。
2019.12.13 (金) – 12.22(日)
12:00 – 19:00 ※月火休、最終日17:00まで
場所 : ondo STAY&EXHIBITION (東京、清澄白河)
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Toposはギリシャ語で「場所」のこと、
わたしは絵のなかでぐるぐるさまよったり、あるいはどこかに続いているところ、
近くて遠いところ、過去と未来、こちらとあちら、静かでうるさい、
対極に置かれるものをつないで平らにしたどこかをずっと意識して描いてきているのですが、
トポスということばが、詩学においては<特定の連想や情念を喚起する機能をもつテーマや概念、定型的表現>のことを指す用語であることを知って、
この、ある地点に記憶があってとんでゆくとともに重なるようにそこにいる、というイメージが
絵に似ているなとおもってこのToposというタイトルをつけました。
展示タイトルをつけたあとにかきあがった絵も、ちょうどこのトポスという言葉にぴったりだったので
この絵もタイトルは「Topos」です。
どこへでも行けるしどこにも行けず、遠くて近くて、中に入ると外に出るという、
自分の絵たちすべての見取り図みたいな絵、今は自分でいちばん好きな絵です。