CollaborATelier #6

STUDIO VOICEの連載「CAT」、とうとう最終回になりました。

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CollaborATelier #6
大山美鈴の「コラボ・アトリエ」最終回「紙芝居」

最終回は小説家の海猫沢めろんさんと、紙芝居をつくりました。
小説家、なのかな?小説も書くってかんじの文筆家。
写真、刺繍、クッキー、アニメーション、洋服、ときて最後なにかなーやっぱり文章かな…
とだいぶ悩んでたのですが、めろんさん、お話してみたらすごくすごくおもしろい方で
とんとんと、打ち合わせがすすみました。

私はもともと最初にお話を考えて再構築していって文章にしてから絵に置き換える、という形でかいていて
文章と合わせるの、好き嫌いがあったりするから難しいなあと思ってたのですが
いやー紙芝居づくり、ほんとにおもしろかった!
というかめろんさんおもしろかった〜

打ち合わせでお話した、私の個人的なことなんかを踏まえて最初の原稿がやってきて、
うーむこれ書けないむり〜と投げだしかけたのだけれど
全然改変しちゃって好きなように描いてって言っていただけたので
自分でかってに色々解釈して、薄めたり焦点当てたりのばしたりして、穴あきの紙芝居絵がまず出来上がりました。
それを送ったらまためろんさんが絵にあわせて文章を変えたり足したりひいたりして、
出来たのが「Hole Cakes」です。

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文章が変わって送られてきたとき、うわー小説家ってすごいんだわ!ってほんとに心から思ったよ…
今でも発作的にすごいわ!って思うものー
長過ぎず短かすぎず、薄めすぎず大事なとこは押さえて、重すぎず軽すぎず。バレリーナの足取りだねこれは
私も今年ちょっとやりたいなと思ってたコラージュとか鉛筆とか、思い切って色々やってみて、
描きたかったかんじと違和感なくこれだー!っていう絵がかけたかんじ。
とても気に入った作品になりました。
最終回にふさわしく、文+絵、って王道なのにちょっとへんてこでちょうど私っぽいかんじに仕上がった気がします。
今のかんじ。

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画像だからちょっと分かりづらいのだけれど、5枚それぞれ真ん中に穴があけてあって、
後ろに行くに従って穴が小さくなっていて、
だから一枚目から5枚目まで階段状に穴が見えてる、というかんじ(説明むずかしいな)
めろんさんもブログで書いてくださってるのでぜひこちらもご覧くださいな!
おとなの紙芝居

大山美鈴のコラボ・アトリエ
http://studiovoice.jp/?cat=92

– – – – –

スタジオボイスでの連載全6回、
ご覧いただいたみなさま、
ご協力いただいたみなさま、
本当に本当にありがとうございました!

CollaborATelier #1 第一回「写真」

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四方あゆみさん(photographer)

bomiちゃん(songer)
ISINOさん(hair&make-up)
優哉さん(stylist)


CollaborATelier #2 第二回「刺繍&ペイント」

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高木耕一郎さん(artist)

NORIさん(photographer)

CollaborATelier #3 第三回「クッキー」

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cookieboy 夏山孟浩さん(cookie artist)

Ogawa Masakiさん(photographer)

CollaborATelier #4 第四回「アニメーション」

[youtube http://www.youtube.com/watch?v=fShu7YgQ9S0]

ヨシイカズトさん

CollaborATelier #5 第五回「洋服」

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杉澤達也さん(Home clothing)

CollaborATelier #6 最終回「紙芝居」

海猫沢めろんさん(story writer)

そして、
STUDIO VOICE編集部 加藤さん!

みなさまのおかげで絶対に自分ひとりでは実現できなかった作品ができて、
新しい発見や出会いもたくさんあって、個人的にも新しい手法に挑戦してみたり
本当におもしろくて、すばらしいなあすごいなあと感動することだらけでした。
何よりみんな本当にいい人で、一生懸命で丁寧で、思い返しても大好きだよみんな…おそれ多いけど…!
はあなんかじんわりしてきたな
どの作品もそれぞれ互いに押し合いへし合いゆずりあい磨きあいというかんじで全力だったので
「どれがおもしろかった?」って聞かれるのだけどとてもむずかしい質問だわ
どれもすごく思い入れと思い出がある。思いの入り口と出口。

連載は最終回を迎えましたが、いつでもアーカイブで見れるので(たぶん)またときどき見てみてくださいな!

ワンピースとタイツ

これまたお知らせが遅くなってしまったのですが、
ワンピースとタイツというブランドで大山美鈴のデザインしたタイツが販売されております。

アリス+ラプンツェルのタイツは、横むきがかわいいよ

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かたっぽは色つきのものたち、かたっぽは白黒のものたちがウサギ穴の端を飾ってます。
白と黒、どっちを前にしてもはけるのよ
白いほうはラプンツェル、黒いほうはアリス。
履くと足先がけものの足になります。

もうひとつは、ほんとに最近発売になった青いalphabetights!アルファベッタイツ。

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A: Arctic fox
B: Bat
C: Cat
ってな具合にモチーフが散らばってます。
自分でしょっちゅうはけるように、きれいな青にしたのできっと初夏でもお洋服に似合うはず!セーラーとか!
(※画像はワンピースとタイツ、facebookページからいただいてきました)

渋谷にお越しの際にはぜひパルコ寄ってみてくださいな〜
あっあと大阪も今なら見れるはず!
LIMITED SHOPのスケジュールは以下の通りです。

—–
「ワンピースとタイツ」LIMITED SHOP

3/27〜5/6
渋谷PARCO part-1 4F
http://www.parco-shibuya.com/page/event/#11763

4/17日~4/23
阪急うめだ本店10F うめだスーク 南街区パーク2

ワンピースとタイツ、最新情報はfacebooktwitterでどうぞ〜

CHOICES FOR GIFTS 4

Exhibitionでお知らせしてたのですが、
CHOICES FOR GIFTS 4というグループ展に参加しました。
ブログでお知らせしそびれちゃったので、
終わっちゃいましたがご報告。

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2013年2月8日(金)- 27日(水)11:00-19:00 毎週木曜休
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出品予定アーティスト(順不同) :
アイハラチグサ(絵画)/姉川たく(刺繍絵画)/いちかわみゆき(あみぐるみ)/宇野佳奈子(コラージュ)/大山美鈴(絵画)/
小笠原徹(絵画)/菅野麻衣子(絵画)/佐藤文香(刺繍絵画)/白根ゆたんぽ(絵画)/田中麻里子(絵画)/塚本衣絵(絵画)/
東ちなつ(絵画)/深谷桃子(ヘッドドレス)/山下良平(絵画)

みんなお話してみると絵そのものだなあというかんじで、
こんなにいっせいに絵かきさんが集まるとおもしろいねえ
山下良平さんお決まりのポーズ!

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私は絵とキャンバスパネル4点とタイツの販売をしました。おかげさまで絵、タイツ共に大きい一枚をのぞいてすべて売り切れです。わあんありがとう!

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rabbit hole libraryぶりにお会いする方もたくさんいらっしゃって、とてもとてもうれしかったです。
絵をかいていれば会えるみみずくさんたち、いつも本当にどうもありがとうございます。
また会いましょ!

CollaborATelier#5

すっかり更新さぼってしまって、まとめてのお知らせになってしまいました。

まずひとつめ、
STUDIO VOICEの連載「CAT」第5回。

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CollaborATelier
大山美鈴の「コラボ・アトリエ」#5「洋服」

仕立て屋の杉澤達也さんとのコラボです。
杉澤さんはシアタープロダクツのパタンナーをしていた方で、
現在はhome clothingという服やさんをしています。
それはデザインした服を売る、というのではなくて
一人ひとり「こんなお洋服がほしい」とお話を聞いて、提案をして、その人だけの特別な一張羅を仕立てる、という素敵な仕立て屋さんなのです。

私自身、洋服はとても好きなのですが全然柄ものを着ないし
洋服つくってみたいけど、どうデザイナーさんと折り合いつけてくのかしらと思ってたときに
杉澤さんの服づくりのコンセプトを聞いて、これはぜひこの人にお願いしたいなー!!と思ってコラボが実現しました。
お互い、相手の話を聞いてアイディアを出し合いながら服づくりがはじまりました。
出来上がった作品だけでなくてその過程も撮れたらおもしろいね、と
私が絵を描きながら杉澤さんがスカートをどんどん螺旋状に広げて仕立てて行く、ドレスを作ることになりました。
杉澤さんのラフ、かわいい!
絵みるとその人のことがよくわかるねえ

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今は世界的な流行というのもなくなって、人間の試行錯誤の時代が終わって
これからは少しずつ昔の焼き直しをしながら個人がたくさんの中から選択を出来る時代。
洋服はどんどん消費されていってしまうけれど一方で気に入ったものはずっと着るし、
でもその気に入るものがなかなかなかったりして、
その人のお気に入りのたった一着を作れたらいいな、とホームクロージングを始めたってお話がすごくいいなあと思って印象的でした。
(たぶんそんなかんじなはず)
スタジオボイスの編集長も、お話してたときに
東京は更新されることがかっこよかったんだけど今は世界中がフラットになってる、っていうようなことを言ってて
そんな中でみんな自分の大事なものを見直して丁寧に作ったり、生活したりしようとしてるのかなあ

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絵のテーマも洋服にしよう、と決めて絵具ののりやすい生地を選んだり形を決めて、
仮縫いからの、私の一張羅が出来てきたときは感動しちゃったよ
忘れがちだけどお洋服って人が作ってるんだよね
そしてそれから服に直接、絵をかきはじめました。緊張した…
私まとめるのが下手なのだけど杉澤さんがブログに過程書いてくださってるのでぜひ見てみてくださいな。
HOME CLOTHING official blog
とてもとても丁寧に毎日を過ごしてる人で、本当に丁寧なお仕事をしてくださいました。

絵のことは下に書くとして、絵かきの私と仕立て屋の杉澤さんの作ったお洋服なので
写真のモデルもそのまま私と杉澤さんで写ってます。へへ
私はともかく、杉澤さんとお洋服はほんとにすてき!!

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photo: Ogawa Masaki
クッキーの撮影でお世話になった小川さんが、写真を素敵に仕上げてくださいました。
室内の撮影はLuckandです。

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– – – – –

絵は、描きやすいように生地に試し描きして選んだので
直接布にペンでかいて、アクリル絵具で色をのせてます。
杉澤さんと、お洋服のたどってきた変遷の歴史についてもお話してたので
世界各国のお洋服(私はここのところロシアとトルコの民族衣装と建物にはまってるので、特に目立つとこはそれ)
と、年代別のお洋服をかきました。
遠くからみてしましまに見えるように、スカートの部分はちょっと互い違いにブロックみたいにかくのとかいいね
近くで見ると、「ロシア」とか「20s」とか人物が言ってたりします。
私トルコの帽子すきだなあ。フェズ。ほしい!

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撮影当日はスカートを杉澤さんが繋げてのばしながら、私もまた絵をかき足しながら
いたちごっこのように広がってゆきました。

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実はまだ後ろのほう出来上がってなくて、私が絵を存分にかき終わったら服として完成させてくれるんだそうです。
たのしみだなー!
出来上がったらみんなに見せたいなフフ

そんなこんなで長くなっちゃったけど「洋服」ぜひぜひご覧くださいな!
ああいいよねえ服すきだなー
コラボの作品ができたうれしさと、私の特別な服ができたうれしさ(個人的)とダブルづかいです。

http://studiovoice.jp/

Happy New Year !

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あけましておめでとうございます。
2013年もどうぞよろしくお願いいたします。
みなさまの一年がすてきな日々になりますように。
たくさんかくぞーう!
(年賀状はね、鏡ごしに見てみてくださいな)

大山美鈴

CollaborATelier #4

大晦日だよみすずさん
毎度ながらブログのびのびでごめんなさい。
来年は遅刻と忘れ物を減らすのと、あとブログももうちょいちょこちょこと書きたいなー

さて2012年のうちにお知らせ!
STUDIO VOICEの連載「CAT」、第4回がアップされました。

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CollaborATelier
大山美鈴の「コラボ・アトリエ」#4「アニメーション」

ヨシイカズトさんは、ミュージックビデオの制作を中心に活動してる人で
HASYMO、ASA-CHANG&巡礼、Ametsubなどの映像を作ってるのですが
音と映像の結びつきがもうなんか素晴らしくて、ああこの音にはこの場面だなーというかんじ、
りんごを包丁で切ったらこの音が出る、この靴であの道を歩くとこの足音、みたいな結びつきを
初めての音楽にそわせて作れちゃう人なんだなと思うのね
見えないはずのお話をすくいとってさらさら流れさせることができるというか。
けっこう実写の作品が多かったのですがそこがとても気になってしょうがなくて、今回お願いしました。

打ち合わせをして絵を渡して、そのあと一度途中経過を見ただけで仕上がってきたのですが
私感動したよ…なんかもう魔法だと思ったし今でも思うよ
ほんとにほんとに、ぜひ見てみてくださいな!
ああうれしいなあ
ぎんちゃんや、セグウェイにのった人や、私とヨシイさんに似てるひともいるのです。フフ

タイトルの「wander / round」
は、「wander さまよう」と「round くりかえす」と「wonderland」を意識してつけました。

– – – – –

私は絵をかくときに、
1・お話を作ったり、再構築したりしてシナリオをつくる
2・登場人物や舞台とそのストーリー全部の流れを一枚の絵に配置、
というようなかき方をしているのだけれど
それはマンダラの「異時同図法」というのを習ったときにいいなと思って
それに加えて、本と平行して大好きなアニメーション(の記憶)がたくさんあって、
絵が出てくる一番奥の無意識にくいこんでるかんじだったので
「アニメーション全部を一枚の絵にかくみたいに!」ってはじめたんでした。
だから絵を描く前というか途中段階には最初から最後までのストーリーがいつもあるにはあるのだけど
動いているものを作るのは似ているようで全然違う作業で、いつかできたらなとちょっと思うだけで過ぎてきてました。

それが、今回念願の!!

私の作品に共通して「迷い込んでぐるぐると繰り返す」というテーマがあって
アニメーションを作るとしたらループ可能な物にしたいとずっと思っていたので、
それと絵本「よるまちめいろ」のイメージから
街をぐるぐる迷い続けて出られなくて、その世界もループしてて、という映像をループさせよう、とヨシイさんの提案。
「こんな背景があればこう入って行って階段があってまたこっちに出てきて…」と
ぽんぽん具体的なアイディアが出てきて、それが私のかくラフと違って動くことを前提としてるのですごくおもしろかった!

何が必要で背景はどうやってかいたらいいのかとか、どこをどうかいたら動くのかとか根掘り葉掘りきいて、
私が渡したのは4枚の画用紙におさまる絵なのでした。
たったの4枚!
街、人物、空と地面(街のうしろに合わせるもの)、幕の白黒ねこ。
細かいパーツは分割して何枚か描いたのですが、何をどうやってそこからあんなに動かしたのか私にとってはほんとに魔法なのだよねえ

音も場面の切り取り方も動きも、絵以外のことはヨシイさんにおまかせだったのだけど
なにも違和感なくて、ああこういうふうに動くんだったなと思いました。
しかもヨシイさんの独特な暗さが加わって、こう、なんか、いいよねえ(語彙貧弱なんだけど)

音楽はTomggg(fujishiro tatsuya)さん “1 part-1″です。
ああいいなあすごいわ

いっつも言うけれどまたデザイナーの方が切り取る場面がね、ああこれだわ!っていう小さい小さいところをおさえてくるので
毎回びっくりします。ほんとに。

http://studiovoice.jp/

大晦日のしめに、または新年のことはじめにぜひ〜

– – – – –

今年はgallery speak forでの個展「rabbit hole library」に始まって、本当にたくさんの素晴らしい人にお会い出来て、
CATでは毎回、自分の気づかなかったところを指摘されたり新しいことをたくさん出来て、
そこからまたたくさんの場所と人と作品につながっていって、
それは昔から知っている人たちにも全部つながっていて
何から何までほんとにありがたくてうれしい年でした。
「choices for gifts」展とULTRAと「デザインとアート展(笑)」もおもしろかったな
あとPAINTAALとshibuya fashion festival!ああ今年はたくさんのことがあったのね

みなさま、全然ことばが足りないのだけれど本当にどうもありがとう!
来年もたくさん絵かいて、それがお礼のかわりにじかに届けばいいな

大好きなみなさま、よいお年を〜

CollaborATelier#3

STUDIO VOICEの連載、第3回がアップされました。
だいぶブログ遅くなってしまった〜

CollaborATelier #3 第三回「クッキー」1/6

 

CollaborATelier
大山美鈴の「コラボ・アトリエ」#3「クッキー」

今度はcookieboyとの共作です。
アイシングクッキー!
cookieboy、夏山さんは何でも食べられるクッキーの作品にしちゃう魔法使いみたいな人で、
2011年の私の個展「子どもとおうちメルヘン、美鈴とトウキョウメルヘン」ではディスプレイ用にコラボクッキーをお願いしたことがあるのです。
グリム兄弟とTOKYO MARCHENの文字、私のサインも!
(展覧会のようすはこれ

ほんとに絶妙なかんじで、えーそれをクッキーにするの!って意外なものが
ちいちゃく、「ウームそうデザインしてくるか!」ってうなりたくなるくらいスタイリッシュになって、
かわいすぎないとこが逆にぐっといいのよ…
のび太の恐竜でピー助がミニチュア化したかんじとか、ガチャとか、こうなんでちいちゃくなっただけでこんなに胸躍るんだと思うけど、ましてやそれがクッキーに!はァかわいい
ご本人もぐっとくるかわいさを持ったオッシャレーな人で、作品は人だなあって思う。
そんなこんなで、1回と2回目に続いてまた大好きな人とのコラボです。ウヒョしあわせ!

—–

前のディスプレイのときは私の絵をクッキーにする、という形だったのだけれど
今回は私の絵とクッキー、両立というかそれぞれを組み合わせるみたいなのが作りたいねと話していて、
かつ、あんまり見たことないクッキーがいいな
よしパズルにしよう!パズル見たい!
で、かわいすぎないやつ…臓器!
おなかの中にクッキーが入って、おなかの中がお祭りさわぎになって、
で、クッキーの下に描いてある絵が見えるとそっちもおなかの中のお祭りさわぎの絵、というふうにしようかな
と、今回の作品になりました。

クッキー食べた人のおなかも楽しくて大騒ぎ(私が後ほどペロリと食べましたよヒヒ)で、
クッキーをどかした絵のおなかの中もたのしいパーティ、食べた人の図解みたいな。
おなかの中といえば赤ずきんちゃんのオオカミ!とオオカミのマリオネットもどきを作って、
秋の落ち葉の中に寝てもらいました。
ちょっと分かりづらいけれど、白黒のクッキーの下はカラーの絵、
カラフルなクッキーの下は白黒の絵になってるのです。
撮影でクッキー見たときは本当うれしくてすでに心がおまつり騒ぎになった!
心臓だけリアルに出来てる内臓クッキー。

おもしろかったのは、私絵の中に「Misuzu」と「cookieboy」って名前入れてネオンを描いたのだけれど、
cookieboyも「M」「O」(MisuzuOyama)と「C」「B」(CookieBoy)の文字を入れてクッキーを焼いてきてたこと!
ぜひ探してみてくださいな
私の絵のほうにはcookieboyさんの過去作品も登場してます。そしてまたぎんちゃんも隠れているよ
クッキーは前述のように私がむっしゃむしゃ食べましたがほろっとしてて甘くておいしかった〜
妹とふたりして文字通りむさぼり食いました。しあわせ

—–

CATではまたデザイナーの方が、意図したところをピンポイントですくいとって下さって
今回は童話の絵本ふうに仕上げてくださっててほんと素敵…すごいなあ
私はまとめる能力が本当になくて、レポートもだらだら書いていたしブログも例にもれずなかんじなので
毎回ほーっと感心してしまうよ

のせきれなかった分をちょこっと。


photo: Ogawa Masaki
このカメラマンさんがまたとても素敵な写真とる人ー!
作品で両思いなかんじがあるのは本当にうれしくてしあわせなことだな

それではオオカミくんのおなかのお祭り騒ぎ、ぜひ見てみてくださいな。
http://studiovoice.jp/
次回も、もうすぐ!フフ

ULTRA005

お知らせする前に終わってしまったのだけれど、ULTRA005というアートフェアに出展させていただきました。

エマージング・ディレクターズ・アートフェア 「ウルトラ005
EMERGING DIRECTORS’ ART FAIR ULTRA005
オクトーバー・サイド
Oct. side 2012/10/27 (Sat.) – 30 (Tue.)
スパイラルガーデン(スパイラル1F)
Spiral Garden (Spiral 1F)

世界でも類を見ないディレクターを出展単位とするアートフェア。
多くの人が自由に行き来できるスパイラルガーデン(スパイラル1F)で、
素晴らしいアートを世に出していこうという若い才能たちが、
その新鮮な感性を競い合います(officialより)

—–

私は石坂徹朗さんというディレクターさんのブースからの出展でした。
ギャラリーではなくてディレクター個人のセレクトでアーティストがたくさん集まってきていて、
憧れの絵描きさんの作品もどっさりで、私普通にお客さんとして楽しかったー!!


私の壁はこんなかんじ。
ULTRA005のテーマが「生命力」ということだったのですが、
生命力ってあんまり考えたことなくて、うーん結局は生命力って死を考えることなのかもしれないな、と思って。
作品を描き始めたのが8月だったのもあって新作は盆踊りをモチーフにしました。

生の世界の盆踊りと、死の世界の盆踊り。
死者の踊りと、それをまねた生者のおどり。
双方仮面をかぶっていて、区別がつかないけれど、死者は循環も停滞もしない青い世界にいるイメージ。
両方に共通しているのは仮面と、時計と、ドアなのだけど
時計:現世での時間がどんどん少なくなって行くのを示すもの。
公共の時計には「ultima forsan(ことによると、最後)」現代では「tempus fugit(光陰矢の如し)」
と銘打たれることが多いそうです。死神が時をうつものとか。
ドア:このよとあのよを行き来するところ
仮面については長くなりそうなのであとでかこうかな

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盆おどりの8人(裏)

「盆おどりの8人(裏)」
裏は死者の国の盆おどりです。

・裏返しの時計
・鏡と鏡文字
・鳥をみんな一羽ずつ連れている(霊魂は鳥の姿になる、といろんなとこで信じられてきたそうな)
・右前の着物姿
・青い世界にいるけれど、1カ所だけ色がついててそこから生の世界と交わってる

これに加えて、ウルトラの行われた10月の季語のもようの服をきてます。
猪鹿蝶、鳥、樅、いちょう、柿、みかん、りんご、桃、カラスウリ、菊、もみじ。
おもしろいなと思ったのは、盆踊りとは別にウルトラが10月だから、というだけの理由で季語を10月に設定したのですが
渡り鳥とか小鳥っていう「超えるもの」のイメージがちょうど10月にきてたこと
あと樅の木もおもしろくって、フランス語で「もみのにおいがする」っていうと
死期がちかい(昔は棺桶を樅の木でつくってたんだって)って意味になる。
けど他の月もそれぞれたくさんあるのかもしれないな
で、この死者の盆踊りをまねておどってるのが下のやつです。

「盆おどりの8人」
裏をまねて踊ってるけど死に対する恐怖があって、つまり生命力の反動、っていう生者の盆踊り。
死の舞踏みたいなイメージ。

・仮面でおどる人たち:生者か死者か区別つかない
・それに加えて、自分でなく前の人の顔をかくしてるお面もかきました。
自分でかぶるんじゃなくて、対人関係の中でうまれる仮面みたいなかんじ。「かくす」ためのお面は西洋的かな
・時計:鏡文字でなく、ふつうの、時計まわりの。ヴァニタス!
・カラー(めぐりめぐる、繰り返す)+モノクロ(たまに止まる一瞬、次の層へのステップ)
・スイス・ウルネシュのクロイゼみたいな、帽子がミニチュアの家になってるやつ。
・「あの人たち」の集会:月夜に草原で、音楽や歌、乗馬をして大騒ぎしてかけずりまわり、会った人をさらう。
・灯火行事とか、カーニバル:冬を追い払う、死みたいなものを追い払う行事!追儺。
(ここでおもしろいのは、追儺の行事は8/17ごろと年末に行っていたということ。お盆!)

生者も死者のうらがえしで、世界が裏返ってつながってる関係。
メビウスの輪とか、無限大のマークみたいな
だからキャプションにも無理をいってお願いして、絵の内容の図解をタイトルにしてもらいました。
でもうーん写真撮り忘れちゃったから分かりづらいな…説明できん…
「bonodori」という言葉を円形に、真ん中を地にして並べて、最初のoを8にすると
ちょうど時計のようでもあるし向かい合った文字が鏡の関係になって8は無限大になる。というかんじ。

そしてなんで「8人」かというと、裏のほうから死者が生者の盆踊りに8人だけまぎれこんでいるのです。
探すとおんなじ人が8人だけ見つかるはず!(あともちろんぎんちゃんもいるよ)
8人、は∞からその数にしたのだけど、ノアの箱船にのった人間の数だったり
古代日本では聖数なのに西洋では不吉な数ってとこがなんかふさわしいかなとあとで思いました。

—–
だいぶ長くなっちゃったけれど、絵かくこと調べてるうちに個人的にすごい発見というかしっくりきたことがあって、
それが仮面とマレビトの関係とか、そのへんのこと。

クロイゼについてはただ見た目的に、頭の上に世界がある無常感というか、
頭山みたいな繰り返し感が気になっていてかきたかったのだけれど
これが年末行事で現れる「マレビト」の一種と思ったら全部つながってびっくりしたという話。

マレビトというのは折口信夫が名付けたもので、時を定めて「ほかの世界」から来訪する、見知らぬもののことです。
現実とは異なる「異界」からやってくるもの。不思議な力を持ってたり、ワザワイをもたらすこともある。
で、まつりの夜、仮面をつけることで、外部からやってくる神に扮することができる。
その異界っていうのはすぐとなりに接してるのに見えないところ、昔は山だったけれど
つまりレンチキュラーシートの向こう側みたいな世界で、クロイゼや「あの人たち」、
私がずっとかいてきているのもそういう人たちなんだなーと思ったのです。
あーだから仮面かぶってるのか!って納得したりとか。

日常と接してる見えない世界から来た人たち、山がレンチキュラーシートのネオンサインの街になってはいるけれど
そういうのがずっと求めて描いてきたもので、
もしかすると私はマレビトを待ち望んでいたり、自分自身がマレビトっていう意識も時々あって
境界があいまいな青い時間や盆踊り、クロイゼ、あの人たちに引っ張られてきたんじゃないかな
で、レンチキュラーの向こうから連れてくるためにはやっぱり仮面による呪的な役割が必要だったのかなと。
全部マレビトってことば1つでわーっとつながって、すごく感動したのだけどこれまた説明するとなるとむずかしいな

—–

私の新作はそんなかんじで、だからちょっと祭壇みたいな、あとお祭りの屋台みたいなかんじを意識して
真ん中にご神体の鏡をかけました。
顔をうつすと、テントのお面をかぶった自分といっしょに作品がとれる鏡。

ブースでは野嶋奈央子さん、深谷桃子さん、吉本彩子さんと一緒の展示でした。
みんなそれぞれかわいくて、でもかわいすぎなくて女の人らしいわがままさとか芯の強さが見える作品ばかりで
おもしろかった〜

それからお礼が最後になってしまったけれど
ご来場いただいた方々、ほんとにありがとうございました!
久しぶりにお会いする方がたくさんで、私は本当にとてもとてもうれしかったです。
覚えててくださってありがとうー!って毎回ぎゅっと感動しちゃう。
みみずくさんたち、恋人みたいだなって思うけれど遠距離恋愛の恋人と違うのは
約束もなんにもなくて、いつでもなくなってしまう関係なのに
絵をかいてることでああまた会えたうれしいなって思うことができて、それはもろいけどすごいことだな

そして私が遅刻してお会い出来なかった方々ごめんなさい。
また会いましょう!

SHIBUYA FASHION FESTIVAL Vol.2

ブログかくのがぎりぎりになってしまった〜
取りいそぎお知らせ。
あした渋谷の各所で行われるSHIBUYA FASHION FESTIVAL Vol.2、
KANVASPRODUCTSのワークショップで参加します。
お客さまのリクエストきいてライブペイントしたiphoneケースを販売予定!
ほかにもたのしいイベントばっかり立て続けに起こるようで、私もお客さんでいきたいところなのだけれど
私はみみずくさんたちを待ってるよー!!
お一人ずつに一生けんめい描こうと思うので、ぜひ遊びにおいでくださいな。
久しぶりにお会いしたい人がいっぱいいるよ(思い浮かべ中)

10/20(土) 12:00-22:00
会場:宮下公園フットサル場A
詳細はこちらの”ACTIVITY”の項目をご覧下さい。


ためしがき

—–
それからSTUDIO VOICEの連載「CAT」、第3回掲載されました!

CollaborATelier#3
大山美鈴の「コラボ・アトリエ」第三回「クッキー」

cookieboyさんとのコラボ作品です。
そちらについてはまたゆっくりブログかくね
書きますとも!

CollaborATelier #2

STUDIO VOICEでの連載、第2回がアップされました。

CollaborATelier #2 第二回「刺繍&ペイント」1/7

 

CollaborATelier
大山美鈴の「コラボ・アトリエ」#2「刺繍&ペイント」

CAT第2回めは、刺繍・ペインティング・アパレルへのデザイン提供など多方面でご活躍のアーティスト高木耕一郎さんとの共作です。
高木さんの作品大好きで、個展のとき真剣に購入を検討したりしてたのですごくすごくうれしかった〜
ちょっとストリート感のあるひねくれた作品のイメージだったので、コワモテの口悪い人だったらどうしようとひそやかにどきどきしてたの
ご本人お会いしたらあらーびっくり。
物腰やわらかで頭もやわらかで、ほんとに穏やかな人でした。C.O.CのどくろのTシャツきてたけど!
でもお話してみたらやっぱり作品そのもので、独特のふきっさらし感があってすごく好きになりました。かっこいいよー!!
ひょうひょうというかんじ。

—–

私が描いた絵に高木さんが刺繍をする / 高木さんの絵に私が重ねて絵をかく
という2パターンを制作することになったのですが、
高木さんが私の絵の下地を好きだと言ってくださって、だからペインティング(SNEEDRONNINGENのほう)の下地は私がつくったのよ
全然ほめられたことなかったし意識したことなかったから、それがすごいうれしかった〜
コラボレーション前提だと、好きだなっていうだけじゃなくて「自分の作品に合いそうな一番いいところ」を見つけようとする目が
あるのかなと思うから、なんだか今回もほんとに勉強になりました。
あとふつうに画材のお話とかいっぱい教わってすごくおもしろかった!
私はコンセプトとか登場人物と背景の配置とかまず物語にして、メモにして、すごい考えてから絵に入るのだけれど
高木さんは本能のおもむくままにというかんじで、考えてかかないんだそうな。センス!

—–

「SNEEDRONNINGEN」
今回は制作時期、ちょうど7月ごろだったのです。
7月といえば!そうさ私の30周年だったのよフフフ
そこで私から高木さんにリクエストして、どっかに30って入れてくださいってお願いしました。
しかも当時(今も引き続き)マイブームの北極ぎつねの画像みせたら気に入って、それの絵にしてくださった!うわー!
で、当初は北極ぎつねにタトゥーみたいに単色の模様を入れようと思ってたのですが、
描いてたら雪の国の動物だし、ちょっと悪そうな顔(かわいい…)してるし、雪の女王の絵かきたい!って思って
雪の女王の絵になりました。1〜30の数字の入った人と、あとカイを探しまわるゲルダの乗ったトナカイの立体おいてね
これが「SNEEDRONNINGEN」(「雪の女王」原題)
カイの並べてる氷のかけらや、雪の軍隊が舞い踊る絵。
タイトル、「NINGEN」って入ってるのがなんかふさわしいかんじでおもしろい

「東京サーカス」
こっちも、私の30歳誕生日あたりに描いた絵です。
30歳だから、いままでの30年を支えてきた好きなモチーフを30こ選んで、番号つきでかいてある。
「青い鳥」とか、しろくま、「サーカス物語」、あとスーラの「サーカス」って絵がすごく好きなのでそれからメインの構図とりました。
東京のネオンとか、時計とか。
真ん中に刺繍入れられるように額縁ふうにかこうと思ったら、楽しくなっちゃって全然額縁にならなかった!
ちなみにぎんちゃんもいて、頭のとこに23の数字があるのですが、これはぎんちゃんが生まれてうちにきたとき私が23歳だったからです。
ほかの番号はてきとう〜
でその絵をお渡ししたら、刺繍(一部ペンキ)が入って帰ってきて、うぎゃーーかわいいー!!と大山はすぐ待ち受けにしましたとさ。
私の絵がファンタジックでかわいらしいかんじなので、敢えて気持ち悪さを足そうとしたら気持ち悪くなりすぎました、って言ってたけれど
私はすごーくお気に入りです。
そうくるのか!って全然思いつかないのだらけ!色とか、入れる場所も、モチーフもすべて新鮮。

第1回のときは四方さんと私、周りの方たちもすごく世界観を共有していたというか
同じ景色を見ていたかんじなのだけれど
今回は全然ちがう、真逆にも近いような絵がおんなじ画面にひとつになって、
でも打ち消しあわずに不思議に共存して「雰囲気の付加」みたいなのができたのかなと思いました。
それはきっとお話しして「あーこの人すきだなー」ってかんじがあったからそうなったのかもしれないなー僭越なかんじだけれど

そして前回と同様、スタジオボイスのデザイナーの方が、自分では到底届かないけれどこれがやりたかった…!って
理想のデザインをしてくださってます。
ああすごいなあ
そして写真はNORIさんです。

今回もおもしろい作品ができたと思うので、ぜひ見てみてくださいな!
http://studiovoice.jp/
次回は10月の予定です。私もたのしみ。フフ